「今はマルシェに出店しているけれど、いつか自分のお店を持ちたい。
でも、萱島で本当にお客様が来てくれるのだろうか?」
焼き菓子やパン、お菓子、コーヒー、軽食などをマルシェで販売している方にとって、実店舗を持つことは大きな一歩だと思います。
物件の広さや家賃だけでなく、
- どのような人が来る地域なのか
- 自分の商品が受け入れられそうか
- 開店後も集客を続けられるか
など、不安は少なくありません。
この記事では、寝屋川市・萱島の日新商店街で開催された「にっしんパンマルシェ」の来場実績とアンケートをもとに、マルシェ出店者が飲食の実店舗を始める場所としての可能性を考えます。
さらに、初めて実店舗を持つ方が取り組みやすい「Web集客・地域集客」についても紹介します。

にっしんパンマルシェ3日目の会場。複数のお店を見比べながら商品を選ぶ来場者でにぎわいました。
3日間で700名以上が来場。日新商店街に人が集まる可能性
2026年9月21日から23日まで開催された「にっしんパンマルシェ」には、1日目337名、2日目204名、3日目162名、3日間で合計703名が来場しました。
開始前から列ができ、早い時間に完売するお店もありました。

パンマルシェ1日目
2026年9月21日(月・祝)
337名

パンマルシェ2日目
2026年9月22日(火・祝)
204名

パンマルシェ3日目
2026年9月23日(水・祝)
162名
※来場者数は、会場でスタッフが数取器(カウンター)を使って計測したものです。
この結果から分かるのは、日新商店街が「人が来ない場所」なのではなく、地域の方が行きたくなる商品や企画があり、情報がきちんと届けば、人が集まる可能性がある場所だということです。
ただし、イベントの来場者数が、そのまま通常営業の来店数になるわけではありません。
パンや焼き菓子が集まる特別感、複数店舗の出店、抽選会、連休中の開催、事前告知など、いくつもの条件が重なった結果です。
だからこそ、出店を検討するときは「700名来たから大丈夫」と判断するのではなく、どのような人が来て、どの商品に反応し、どの方法で情報を知ったのかを小さく確かめることが大切です。

アンケートから見えた、飲食店と地域のお客様の接点
にっしんパンマルシェでは、来場者にシールを貼ってもらうアンケートを3日間実施しました。
全来場者が回答したものではないため(任意回答)、厳密な市場調査ではありませんが、それでも、どのような年代・地域の方が会場を訪れたのか、全体の傾向を考える材料になります。
子どもからシニアまで、幅広い年代が来場
年代別のアンケート結果を見ると、10代以下から80代以上まで、幅広い年代の方から回答がありました。
特定の年代だけではなく、子どもからシニアまでが足を運んでいたことがうかがえます。

※来場者の年代アンケート。全来場者ではなく、任意で回答いただいた結果です。
10代以下については、赤ちゃんや、未就学児が多い印象でした。30・40代は子育て世代が多かったです。
飲食店は、年代や来店する時間によって、求められるものが変わります。
例えば、
- 子どもと一緒に選びやすいお菓子
- 朝食や昼食に買えるパンや軽食
- 買い物途中に休憩できるコーヒー
- 仕事帰りに持ち帰れる商品
- 手土産にしやすい箱入り商品
などです。
「誰の、どの時間・どの場面に合うお店なのか?」を分かりやすくすることが来店理由になります。
商店街付近・寝屋川市を中心に、周辺地域からも来場
居住地のアンケート結果では、商店街付近と寝屋川市からの回答が多く見られました。
門真市、守口市、その他の地域からの回答もあり、近隣を中心としながら周辺地域からも来場していたことがうかがえます。

※来場者の居住地アンケート。赤は女性、青は男性。全来場者ではなく任意回答です。
寝屋川市内での宣伝が多かったので、寝屋川市在住の方の来場が多かったです。
日新商店街を門真方面へ抜けると、すぐに門真市内に入るので、近隣の方は門真からも買い物によく来られるそうです。
この結果からは、商店街の近隣のお客様を中心にしながら、周辺の市からも来場があったことが分かります。
飲食店なら、まず日常的に通いやすい近隣客を大切にし、限定商品や季節メニュー、イベントの情報で少し遠方のお客様にも足を運んでもらう、という二段階の集客が考えられます。
萱島駅から徒歩3分。平日は大阪国際大学の学生が通る立地
日新商店街は、京阪本線「萱島駅」西口から徒歩約3分。
萱島駅は大阪国際大学の最寄り駅の一つで、大学の公式サイトでは大和田駅・萱島駅から徒歩約8分と案内されています。
大和田駅は普通電車の利用が基本ですが、萱島駅には準急も停車します。
そのため、大阪・京都方面から通う学生にも利用され、平日は電車の到着に合わせて学生の通行が増えます。
しかし、現在は閉まっている店舗も多く、学生の多くは立ち止まらずに通過しています。
人通りを来店につなげるには、学生が立ち寄る理由が必要です。
学生が立ち寄りやすい飲食店とは?
学生へのヒアリングでは、昼休みが短いため昼食はコンビニ利用が多く、「すぐ食べられて持ち帰れるもの」や、「安く買える手軽なもの」への需要が高いことが分かりました。
また、空きコマの過ごし方としては、「大学内で過ごす」「イオンモール大日へ行く」という回答があり、大学近くには気軽に立ち寄れる選択肢が少ないこともうかがえます。
学生向けには、次のような工夫が考えられます。
- 短い昼休みでも購入でき、持ち帰りやすいパンや軽食
- 空きコマに過ごせるカフェやイートインスペース
- 学生が日常的に利用しやすい価格帯やセットメニュー
学生に繰り返し利用してもらうには、価格、提供の早さ、持ち帰りやすさが重要です。
多くの学生が通る動線を、ただの通り道で終わらせず、「授業の前後に寄りたい場所」へ変えられる可能性があります。
実店舗を持つ前に、日新商店街で確かめたい3つのこと
1.チャレンジショップで「売れる条件」を試す
実店舗を決める前に期間限定で販売できれば、商品構成、価格帯、来店が多い時間、客単価、売れ残りなどを確認できます。
※日新商店街では、チャレンジショップという期間限定のポップアップショップのプロジェクトを行っています。
マルシェで売れた商品が、地域の日常の中でも選ばれるとは限りません。
何が何個売れたかだけでなく、「誰が、なぜ選んだか」も記録すると、常設店の営業時間やメニューを考える材料になります。
2.Instagramを「来店案内」に整える
きれいな商品写真だけでは、来店にはつながりにくいことがあります。
プロフィールや固定投稿、ハイライトで
- 何が食べられる・買えるか
- 営業日と時間
- 場所と行き方
- 店内飲食か持ち帰りか
- 予約・取り置き方法
- 売り切れ情報
をすぐ確認できるようにしましょう。
Instagramの役割は、投稿することではなく、気になった人が迷わず来店できる状態をつくることです。
3.地域で何度も思い出してもらう
小さなお店の集客は、Instagramだけで完結しません。
- 店頭看板
- 近隣へのチラシ
- 商店街の発信
- 地域メディア
- Googleマップで見つけられる情報
- イベントへの継続出店
など、お客様との接点を重ねることが大切です。
マルシェですでに商品を買ってくれているお客様は、実店舗を始めるときにも大切な存在です。
出店時にショップカードを渡したり、Instagramでお店づくりの様子やオープン予定を発信したりして、準備の段階から少しずつ知ってもらいましょう。
マルシェでの一度の出会いを、その場限りで終わらせず、次に来てもらうためのつながりを残しておくことが、実店舗のオープン後の来店につながります。
商店街の空き店舗を見てみませんか?
Web上の写真や数字だけでは、物件の広さ、設備、商店街の空気、駅からの道のり、周辺を歩く人の様子までは分かりません。
日新商店街のプロジェクト「みせびらきツアー」では、物件オーナーの担当者と一緒に、商店街と空き店舗を見学し、出店に関する疑問も現地で相談できます。
一人での参加も可能で、具体的な出店時期や事業内容がまだ決まっていなくても大丈夫です。


初めてのお店づくりで大切なのは、いきなり契約を決めることではなく、現地を見て、自分の商品と地域のお客様が出会う場面を想像することです。
現在はマルシェを中心に出店し、これから萱島周辺で飲食の実店舗を持ちたい方は、まず日新商店街を歩き、空き店舗を見てみませんか?
見学を希望する場合は、希望日時・人数・検討しているお店の内容を添えて、事前に日新商店街公式InstagramのDMからお問い合わせください。
参考情報






